夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦

「黒髪の乙女」と「先輩」の織り成す恋愛でコメディでファンタジーなお話。開始早々「おともだちパンチ」の解説から、不思議な文体と面白い性格が伝わってきて早々にやられてしまった。登場人物ひとりひとりがとても魅力的で、特に「黒髪の乙女」のおさけ観や「先輩」の脳内会議がたまらなく面白かった。
解説がわりに載っている羽海野チカのイラストが合ってるなぁ。鯉のぬいぐるみをポカポカやってるところとか。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
森見 登美彦
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 142
おすすめ度の平均: 4.5

5 オモチロイ
4 コミカルで少し不思議,そして甘酸っぱい恋物語
5 文体に特徴有り
4 夜は短し歩けよ乙女
5 くすりと笑える文学

イノセント・ゲリラの祝祭 海堂 尊

「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」に続くシリーズ第四弾。医療事故調査委員会に参加する話。本当に調査委員会の議論を延々と追っているだけで、事件も特になし。最後は主人公すら置いてきぼりになっていて、読んでいる側としてもついていけず面白くなかった。まあ、作者としてはこういう問題を広く伝えたかったのかもしれないが、僕はこのシリーズにエンターテイメントを求めていたので肩透かしをくらった気分でした。

イノセント・ゲリラの祝祭
海堂 尊
宝島社
売り上げランキング: 996
おすすめ度の平均: 3.5

4 これはなにかの前哨戦
3 議論ばかり・・・
4 これはサーガの第1章
3 イノセント・ゲリラ
4 海堂尊よどこに行く

沈黙のフライバイ 野尻抱介

5つの短編を収録したSF作品集。解説を読んだら意外と古い作品が多かったけど、あまり古さを感じずに楽しめた。

  • 沈黙のフライバイ
  • 異性人とのファーストコンタクトを描いた表題作。今までに見たことのないファーストコンタクトの表現で、地味ではあるが面白かった。

  • 轍の先にあるもの
  • NEARシューメーカーがエロスに降下中に撮影した画像に映っていた轍を追い求めた話。一枚の写真からここまで話が膨らませられるのが流石。

  • 片道切符
  • 火星に向かう船の中で帰還船が爆破され、乗組員は行くか、戻るかの決断を迫られる。テロがテーマになっていて、登場人物たちは明るいが結構重い話。

  • ゆりかごから墓場まで
  • 全身を機密服で覆い、排泄物や息まで完全にリサイクルするスーツが実用化された世界の話。話としての膨らませ方が弱い感じ。

  • 大風呂敷と蜘蛛の糸
  • 発射位置そのものを上げて、小型ロケットで宇宙を目指そうという話。凧で中間圏有人飛行という設定が面白い。

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)
野尻 抱介
早川書房
売り上げランキング: 75342
おすすめ度の平均: 4.5

5 センスあり!
5 天真爛漫SF
5 現実もこう言う世界です
4 手が届きそうな夢
5 心優し、ラララ科学の子