天帝の愛でたまう孤島 古野 まほろ




天帝の愛でたまう孤島 (講談社ノベルス)

天帝の愛でたまう孤島 (講談社ノベルス)

3作目。前回はベタな鉄道ミステリだったけれど今回もベタベタで嵐の孤島。起こる事件も密室だらけと、かなりの直球を投げ込まれた感じ。犯人の名前も教えてくれてます。この作者は伏線をこれでもかとつぎ込むけど、初めに犯人につながる解決はかなりシンプルなところを突いてくるのが明解でいい。

前回はかなり壮大っぽい世界観の元の事件だったけれども、今回は孤島の事件ということもあって人間関係も局所的。まあ、ドロドロしてるのは相変わらずなんだけど。ただラスボスの印象が弱いことにがっかり気味な自分がいる……。前回の物語破壊っぷりは凄かったからなぁ。

いつの間にかクセのある文章も全然気にならなくなってしまった。3部作というのが夢だったとのことだけど、続くのかな。祭具もまだ残ってるし。


ラストホープ 浅暮 三文




ラストホープ (創元推理文庫)

ラストホープ (創元推理文庫)

釣具店「ラストホープ」を経営するコンビが1億円争奪のために悪戦苦闘するコメディ。最初は何も事情を知らないままに巻き込まれて、ろくな目にあわない主人公たちの姿が笑える。ミステリだったら間違いなく殺されてるような、背後からの襲撃の連続。中盤以降はめまぐるしく主導権が移り変わる展開は爽快感があっておもしろかった。

それにしても車を盗みすぎ。


鴉 麻耶雄嵩




鴉 (幻冬舎ノベルス―幻冬舎推理叢書)

鴉 (幻冬舎ノベルス―幻冬舎推理叢書)

  • 作者: 麻耶雄嵩
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1999/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

弟の死の謎を追って閉鎖された村に入った男の物語。人殺しの手には痣が現れるという村で起こる連続殺人。村の謎、痣の正体、殺人者までがきっちりつながっていて面白かった。まあ、トンデモ系だとは思うけど。恒例の世界を反転させる結末は相変わらず上手い。これまで読んできた内容を根本から揺るがすような衝撃で、再読が欠かせなくなる。

主人公兄弟の名前、あべるとかいん(なぜか変換できない)はいくらなんでも……と思ってたんだけどなぁ。